ふらり。旅する長崎第24回 「島原のおひなさまに会いに」 3月といえば、桃の節句。三寒四温、厳しい寒さも少しずつ和らぎ、桃も桜もほころんで、待たれるのはやわらかな光満ちる春。そんな季節に、女の子のお祭りとは…むふふ、すてき。我が家には残念ながら、立派な五段飾りはなかったけれど、友だちの家でおひなさまを見たり、学校の給食にひなあられが出たり(懐かしい!)、そんなささいな〝女の...
ふらり。旅する長崎第23回 「小さな鍋島藩・神代小路をゆく」 雲仙市国見町の一画にある、「神代小路」。こうじろ〝こうじ〟でも〝しょうじ〟でもなく、〝くうじ〟と読ませるこの場所には、「旧鍋島家住宅(鍋島邸)」という国指定重要文化財の史跡がある。有明海沿いの国道251号を通るたび、この史跡への案内表示が目に入ってはいたのだが、なかなかきちんと訪れる機会がないままだった。が、しかし!...
メイド・イン・ナガサキVol.23 Pebble Ceramic Design Studioの陶磁器ありそうで、ない。Pebbleだけのやきもの 2013年の春、やきものの町・波佐見に新たな陶磁ブランドが生まれた。〈Pebble Ceramic Design Studio〉。手がけるのは波佐見出身で、父親も原型師だという石原亮太さんだ。
メイド・イン・ナガサキVol.22 佐世保独楽お正月の、風物詩 ♪お正月には凧あげて、独楽をまわして遊びましょう―童謡にも歌われる、お正月の風物詩「独楽まわし」。昔ほどは見られなくなった風景だが、昔ながらの独楽を子どもたちがまわして遊ぶ様子は、日本人の心に響くものがある。
ふらり。旅する長崎第22回 「たのし!平戸さんぽ」 「ふらり。旅する長崎」、イラストコラムという形での連載になり、おかげさまで早(ほんとうに早い!)一年です。拙い絵も、少しは上達しているとか、いないとか…?2014年もゆるマニアックな旅をのほほんとお届けして参りますので、何卒よしなに。 さて、新年一発目の旅先は平戸! 本コーナー初、念願の平戸上陸である。というのも、2...
ふらり。旅する長崎第21回 「佐世保の夜の楽しみ」 あっという間に今年も年末!日も短くなり、会社を出る頃には辺りもすっかり夜。でも、この12月の夜の街って、嫌いじゃないんだナ。クリスマスやお正月を前に、どこかみんなウキウキした様子で、イルミネーションやツリーで街がキラキラとしていて。まっすぐ家に帰るのが何だかもったいなくて、ついつい用も無いのにどこかに寄り道してみたり...
メイド・イン・ナガサキVol.21 工房てまりやの羊毛しごとつむぐ、編む、織る日々 セーターやマフラーなど、身も心もぬくぬくとあたためてくれる羊毛の衣類。今でこそ冬の装いに欠かせないが、日本での歴史は比較的浅く、庶民の暮らしに取り入れられるようになったのは、明治期以降のことだ。もっとも、大陸から羊がもたらされた最古の記録は6世紀中頃、江戸時代には毛織物の輸入も進んだが、湿度の高...
メイド・イン・ナガサキVol.20 小野原本店のからすみからすみの季節です 江戸時代から、越前のウニ、三河のコノワタと並んで、日本三大珍味に数えられる「長崎のからすみ」。ボラの卵を塩漬けし、天日で干して作られるからすみは、独特の芳醇な香りとねっとりとした食感が特徴だ。
ふらり。旅する長崎第20回 「秋の、心田庵へ。」 長崎市・片淵町に、「心田庵」という名の史跡があることをご存知だろうか。その歴史は17世紀まで遡るのだが、個人の所有物として受け継がれてきたため、近隣に住む人にさえ、その存在はあまり知られていなかった。しかし昨年、昭和期からの所有者であった増田水産が、長崎市に心田庵を寄贈。その貴重な文化的遺産が、ついに一般公開されたの...
ふらり。旅する長崎第19回 「秋深まる、奥雲仙へ」 朝、目が覚めて窓を開けると、少しひんやりとした、乾いた空気に身を包まれる。陽射しは柔らかな黄金色で、空は高く、すっきりと青い。ああ~っ、このままお弁当を持って、どこかへお出かけしたい!爽やかな秋晴れの朝って、どうしてこんなにもウキウキするのかしら。今度の旅は、秋を存分に味わえる自然の中にしよう…。そんな風に考えていた...