一本柱鳥居、別名片足鳥居は、原爆の脅威に曝されながらも、半身だけはなんとか持ちこたえ、現在まで残っています。まさに神がかったような奇跡ですね！山王神社の参道には、一の鳥居から四の鳥居までありましたが、現在残っているのはこの半身を残した二の鳥居のみ。二の鳥居のもう半分、柱などの倒壊部分は参道の脇に残っています。 境内にそびえている２本のクスノキも、原爆の爆風と熱線を受けながらも生きながらえたという、奇跡の象徴です。被ばく後、一時は葉が落ち枯れ木のような状態になっていましたが、2ヶ月が過ぎたあたりから新芽を芽吹くようになり、次第に樹勢を盛り返してきたのだとか。

大きさは、神社に向かって左側のクスノキが、高さ17.6m／幹周り6m58cm、右側の木が高さ21.0m／幹周り8m63cm。それぞれ5～600年の樹齢があるそうです。ふたつの木が交錯し合わせて40mにも広がる大樹冠から、そこはかとない力強さを感じさせてくれます。 長崎が生んだスーパースター、シンガーソングライターの福山雅治さんの歌「クスノキ」の中には「片足鳥居」のフレーズもあり、この歌の由来となった山王神社を訪れるファンも少なくありません。