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弁財天(メーザイデン)(上五島)

弁財天(メーザイデン)
弁財天(メーザイデン)

 新上五島町有川地区は、捕鯨のまちとして栄えていた場所です。ここで行われる伝統行事「弁財天」について、今回お話します。
 有川地区は昔、「くじら組」と呼ばれていた、和歌山や山口からの移住者がおり、彼らに捕鯨船や鯨の捕り方の地術指導を受けていたそうです。その時に大漁祈願の唄や網差しの唄も一緒に伝わってきています。有川地区の浜には弁財天が祀られていますが、この神社で「祝いめでたの若松様よ」と太鼓を打ちながら大漁祈願として歌ったのが、「メーザイデン」のはじまりだと言われています。
 捕鯨の衰退とともに「メーザイデン」も消滅してったそうですが、昭和8年に復活して現在に至っています。この祭の開催は、毎年1月14日頃の早朝。朝から若者が数名一組になって太鼓を叩き、各家の玄関先にて無病息災・家内安全を願って、威勢よくこの祝い唄を披露します。祝い唄が聴こえてくると、捕鯨で栄えた有川のまちの姿が思い起こされます。若者も少なくなっている現在、地域全体で協力しながら大切に守っています。
 今でも有川では鯨料理が一番の おもてなし なんですよ。今年のメーザイデンは1月13日(土)です。

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道津 和子 初めて訪れてもどこか懐かしさを感じさせる、アットホームなもてなしの〈前田旅館〉の女将。おしゃべり好きで、上五島のディープな魅力を教えてくれる。旅館では海の幸・山の幸をふんだんに使った料理だけではなく、上五島ならではの郷土料理も味わえる。

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