「軍艦島」のおはなしvol.1
訪れる前にチェックしたい!軍艦島“キホン”のおはなし。
長崎には、2つの世界遺産が存在しています。
「2ヵ所もあるの?スゴイ!」って思った方、残念ですがちょっとハズレです。
長崎県の世界遺産は、2015年7月に登録された「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」、そして2018年7月に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の2つ。ですが、これらは多くの構成資産から成り立つもので、長崎には複数の遺産があることになります。
潜伏キリシタン関連遺産は、その名の通り長崎のほかに熊本県天草地方が、明治日本の産業革命遺産に至っては、九州・山口を中心に、遠くは静岡・盛岡を含めたの23の構成資産から成り立つもの。
長崎市に限定すると、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は3つ、「明治日本の産業革命遺産」では8つの構成資産があります。結構たくさんありますね!
明治日本の産業革命遺産「軍艦島」
「明治日本の産業革命遺産」と言えば、以前紹介したグラバー園内の旧グラバー住宅(詳しくはこちら「グラバー園のおはなしvol.1」)やジャイアント・カンチレバークレーンも有名どころですが、なんと言っても軍艦島が一番のメダマですよね!
〈ジャイアントカンチレバークレーン〉
〈旧グラバー住宅〉
軍艦にも見えるシルエット、人口密度日本一とも言われた炭鉱都市から無人島へ遷り変わっていくストーリー、そして現在のオトナ心もコドモ心もくすぐる廃墟感、一度はその目で体感してみたいという人も少なくないと思います。
それでは、そんな魅惑の軍艦島を、訪れる前にチェックしてみましょう!
軍艦島は、長崎港より南西側、クルーズ船では約30~40分の場所にあります。正式名称は端島。軍艦島という名前は、その島姿が戦艦土佐に似ていたことから付けられた愛称です。
明治時代から昭和時代にかけて海底炭鉱によって栄えたこの島は、決して大きくない土地面積の中に居住地や学校、病院などがひしめき合い、映画館やパチンコホールまでもがあり、最盛期の1960年あたりには約5,300人もの人が住んでいたとか。当時の東京都区部の9倍以上の人口密度だっというから驚きです。
このひしめき合った鉄筋コンクリートの高層ビル群が、軍艦に見えるようなシルエットを形成していたんですね。
ですが、石炭の需要が石油に移ったことで海底炭鉱の役目が終わり、1974年に閉山。炭鉱マンとその家族たちが島を離れ、軍艦島は無人島となりました。
2009年4月には一般の人の上陸も可能となり、現在では多くの軍艦島上陸ツアー参加者が。2015年7月5日に世界文化遺産として正式登録からは、さらにニーズが高まっています。現代ではなかなか体感することのできない異世界・異時代の情景、タイムスリップ感を、ぜひ楽しんでいただきたい!
名称 | 軍艦島(端島) |
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アクセス | JR長崎駅→徒歩7分→長崎港→軍艦島上陸ツアー船に乗船し、約40分 |
お問い 合わせ | 長崎市高島町端島 |
場所 | 長崎県長崎市高島町 端島 |
軍艦島の他のお話はこちら
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