「花街・丸山」のおはなしvol.2
修学旅行で自慢できる! 花街・丸山“もう一歩”踏み込んだおはなし。
丸山エリアには、天神さま、つまり菅原道真公が祀られている天満宮があります。しかし、学問の神様として知られている天満宮ながら、少し変わったご利益があるのだとか。その名は梅園身代り天満宮。さて、「身代り」とは一体!?
願えば身代りになってくれる!?天神さまのご利益
梅園身代り天満宮は丸山町の氏神で、元禄13(1700)年に創建。古くから“身代り天神”と親しまれてきた神社です。
肝心の「身代り」の由来は、この社を創建した安田次右衛門によるもの。ある夜、次右衛門は何者かに襲われ、槍で左のわき腹を刺されてしまいます。しかし、刺された場所には傷がなく、自宅の庭にあった天神像が血を流して倒れていたというのです。それが、「身代り天神」と呼ばれるようになったエピソードとして現代に伝えられています。
丸山の芸者さんも、自身の生活に苦労がないことを願って、よく参拝していたのだとか。なかにし礼氏の小説「長崎ぶらぶら節」のなかでも、ヒロインの愛八もよく参拝しています。
歯痛狛犬
時に「身代り」と言っても、こちらの天神さまには様々な願い所があります。希望に合わせて、願掛けしましょう。
まずは一番インパクトのある歯痛狛犬。歯が痛い人が、この狛犬の口に水アメを含ませると、その痛みの身代わりになってとってくれるのだとか。現代では、狛犬の口にアメちゃんを奉納するのが習わしとなっています。いつの時代も、たくさんの人が歯の痛みには悩まされているものなのですね……。
撫で牛
天満宮と言えば、天満さまの神使である「牛」が有名ですが、梅園身代り天満宮には2体の牛の石像があります。1体目の撫で牛には、自身の痛い場所と、牛のその場所を交互に撫でるとご利益があると言われています。2体目の牛は1体目よりちょっぴりコンパクト。こちらはボケ防止に効くのだそう。
恵比寿石
恵比寿さまが笑ってるように見えるという石。これがしっかり笑っているように見えれば、その人の笑顔も美しく。さらには身も心も美しくなっていくのだとか……!これはもう見るっきゃないですよね。くれぐれも、見えていないのに見えたと言い張らないように。しっかりと恵比寿様を見据えましょう。隣にある金比羅さまと共に参詣すると金運上昇のご利益も?!
梅塚
丸山の芸者さんたちは、自宅で食べていた梅干しの種を「天神さま」と呼び、その種を持って参拝していました。「身代り」を「みだい」と呼んで親しんでいたのだそう。現在も身代りに、と梅干の種を持ち寄る参拝客もいるのだとか。
トゲ抜き狛犬
拝殿右側、玉園稲荷神社の方へ向かうとひっそり佇んでいるのが、トゲ抜き狛犬。見た目はちょっぴり怖いですが、口の中に手を入れて祈願すると、心の中に刺さったトゲを抜いてくれるという、やさしさ満点の狛犬さんです。
東風吹かば……
天神さま、菅原道真公と言えば梅ですよね。「梅園」と名がつくだけあって、お社は梅の木に取り囲まれています。節分を迎える頃、2月上旬あたりからは、美しく咲き誇る梅の花を眺めることもできるというので、ぜひその季節にも足を運んでみては?
あなたの恋模様も占える”恋みくじ”
こちらの天満宮を訪れたからには、ひそかに人気を集めているといる恋みくじもチェックしておくべきポイントです。社殿で設置されているこちらのおみくじ。恋の歌ではじまるというその内容は、星座や血液型、干支などはもちろん、年齢差など事細かな相性が記されています。おみくじは撫で牛に結び付けて、願い入れしてみて。
色々なご利益のある、パワースポット揃いの梅園身代り天満宮。せっかく足を運ぶからには、全部試してみたいですよね。そんなワガママなお願いも、きっと天神さまは聞いてくださるはず。どうか、よろしくお願いします!(願)
名称 | 花街跡・丸山界隈 |
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アクセス | 路面電車「崇福寺」行き乗車→「崇福寺」電停または「思案橋」電停下車 |
駐車場 | 周辺にコインパーキングあり |
場所 | 長崎県長崎市丸山町 |
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