「長崎の坂道」のおはなしvol.3
長崎を訪れたら、オススメしたい「坂道」シリーズ
フォトジェニック坂道ダイジェスト!①
坂の町・長崎には、“映え”必至のフォトジェニックな坂道もたくさん。
旅の思い出をログするのにももちろん、ストーリー感ある写真を撮っておいてみんなで共有するのもオススメです。
なかでもピッタリなスポットを、これまで紹介してきた観光スポットとリンクさせながらピックアップしてみます!
欧風文化の色残る、東山手・南山手の「坂道」
前回「オランダ坂」を紹介しましたが、この界隈にはほかにも素敵な坂がいっぱい存在しています。
まずはドンドン坂。
〈ドンドン坂〉
南山手方面・グラバー園を過ぎてさらに南西に徒歩5分強。
このあたりにも現役の洋風建築が見られ、雰囲気も抜群です。
〈ドンドン坂〉
名前の由来は、雨が降ると「ドンドン」と音をたてて流れていく様からという説もあります。
古い石畳の脇には三角溝と呼ばれる溝があり、水流の速さを調節するために溝の形がU字形や三角形に掘られているのを見ることができます。雨の多い長崎ならではの工夫ですね。
〈ドンドン坂〉
大浦天主堂の路地裏の祈念坂は、居留地時代の遺構も現存する坂。
〈祈念坂〉
映画『解夏』や『ペコロスの母に会いに行く』、アニメ『色づく世界の明日から』など、物語の舞台としても度々登場している有名スポット。
聖地巡礼にもぜひ。
〈祈念坂〉
路面電車「石橋電停」のすぐそば、グラバー園方面に上っていく坂の名前が、なんと相生地獄坂。
〈相生地獄坂〉
穏やかでないネーミングですね。それもそのはず、すぐそばに掲示されている看板には「223段・100Kcal(上り70Kcal/下り30Kcal)」と記されています。
なるほど、これを上ると考えただけで既に、気持ちが昇天しそうです。
しかし、ご安心を。この近くには、世にも珍しい斜行エレベーターグラバースカイロードがあります。
山頂のグラバー園第2ゲート近くまで上がるこちらは、丸窓から長崎の風景も見下ろせるので、地獄を避けたい方はこちらをどうぞ。
〈グラバースカイロード〉
周辺のおはなしは(「長崎居留地のおはなし」)で読むことができます。
丸山エリアにもある、隠れた名「坂」
丸山エリアには、最も古いオランダ坂「丸山オランダ坂」があることは前回お話ししましたが、さすが花街、坂にも歴史とエピソードが多数。それにちなんだ名前が粋を感じます。
船大工町の一角から和食の名店〈よひら〉を抜け、大徳寺公園方面へ続く小さな路地に忍び坂はあります。
〈忍び坂〉
花街で遊んだ帰り、正面の大門から出るのは気が引ける……ということで、裏階段をひっそりと通りぬけたのだとか。
「思案橋」だとか「見返り柳」とかのエピソードと共に、なんだかほっこり共感してしまうところ(「花街・丸山のおはなし」)がまた良いですね。
〈忍び坂〉
丸山公園から大徳寺公園をつなぎ、忍び坂とクロスする位置取りにあるのが勅使坂(ちょくしざか)。
〈勅使坂〉
かつて大徳寺公園には、長崎から戊辰戦争に参加した「振遠隊士」の墓があり、天皇の使い、つまり勅使がこの墓を訪ねる際に坂を通るため、「勅使坂」と呼ばれていたのだとか。
忍び坂と交わる場所なのに、名前の印象の高低差がすごいですね。坂だけに!
〈勅使坂〉
「長崎の坂道」の他のお話はこちら
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