「外海」のおはなしvol.1
訪れる前にチェックしたい!外海“キホン”のおはなし。
〈出津教会堂〉
長崎が誇る世界遺産のひとつ「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」。
「明治日本の産業革命遺産」と同じく、多くの構成資産で成り立っている世界文化遺産です。
長崎県の各地と、熊本県天草地方の2県6市2町にまたがる12の構成資産のうち、長崎市には3つがあるのです。
「こんなたくさんあったら、どこを選べばいいの!?」と思っちゃう方、わかります。目移りしちゃいますよね。
それぞれに魅力が異なる世界遺産から、まずは手始めにひとつ、オススメのスポットを大紹介します!
それは、「外海」エリア!
何故かというと、理由はふたつ。
長崎市の3つの構成資産のうち、2つがこのエリアに存在しているのです。それも車で10分ほどの距離なので、手軽に一挙に巡ることができて、断然お得です!
そして、もう一つは。この風光明媚なロケーション!
ドライブするだけでもとっても爽快なのに、ココに“世界遺産めぐり”というエッセンスを織り交ぜたら、もうそれは、最高の思い出製造機であること間違いありません!県外から訪れるみなさんも、レンタカーをご利用いただくことをご推奨いたします!
さて、まずはお出かけの前に。
この世界遺産のことをおさらいしましょう。
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は、2018年7月に登録された世界文化遺産
〈大野教会堂〉
かつて日本には、キリスト教を信仰する人たちを弾圧した歴史があり、その中でも密かに信仰を続けた、いわゆる「潜伏キリシタン」たちの文化と歴史、伝統の遺物たちが、この世界遺産です。
江戸幕府によってキリスト教が禁教となり、日本国内に宣教師がいなくなった後、キリシタンたちが「潜伏」していったきっかけや、その信仰を続けるため、そして共同体の維持するために行った様々な取り組み、そして時を経て宣教師との接触により転機を迎え「潜伏」が終わりを迎えるまでを、12の構成資産によって表わしています。
①宣教師不在とキリシタン「潜伏」のきっかけ
②潜伏キリシタンが信仰を実践するための試み←今回ご紹介するのはココ!
③潜伏キリシタンが共同体を維持するための試み
④宣教師との接触による転機と「潜伏」の終わり
外海エリアにある構成資産
〈大野教会堂とマリア像〉
外海の出津(しつ)集落/外海の大野集落は、どちらも「潜伏キリシタンが信仰を実践するための試み」に属しています。
日本各地で密かにキリスト教信仰を続けていた潜伏キリシタンたちが相次いで摘発されていく中、外海の出津集落や大野集落ではマリア像に見立てた仏像(マリア観音)を神社に祀るなど、信仰のカモフラージュすることで、発覚を逃れています。
キリスト教が解禁された後、カトリックに復帰していった経緯も特筆すべきポイントです。
〈自然に囲まれた大野教会堂〉
大野教会堂や出津教会堂を建立したド・ロ神父の功績は大きなもので、貧困に苦しむ外海の住人に対し、全身全霊で社会貢献活動に尽力した”ド・ロさま”についてのスポットもたくさんあるので、ぜひチェックしてみてください。
〈出津教会堂のド・ロ神父胸像〉
さらに、潜伏キリシタンのことを描いた小説家・遠藤周作の代表作「沈黙」の舞台となったのも、この外海。
2016年には巨匠マーティン・スコセッシによるハリウッド映画化されたのも記憶に新しいですね。
〈出津教会堂〉
いろんな角度から楽しめる「外海エリア」を、世界遺産と共に辿っていきましょう!
1960年から2005年まで、長崎県の西彼杵半島南西部にあった外海町(そとめちょう)のあったエリア。西彼杵郡に属していた。
2005年1月4日に同じ西彼杵郡の香焼町・伊王島町・高島町・野母崎町・三和町と共に長崎市に編入された。
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名称 | 【出津教会堂】 ※「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産「出津集落」内 【大野教会堂】 ※「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産「大野集落」内 |
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駐車場 | 【出津教会堂】駐車場あり 【大野教会堂】駐車場あり |
お問い 合わせ | 【長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター】 長崎市出島町1-1-205(出島ワーフ2F) TEL:095-823-7650(対応時間 9:30~17:30)
※教会の見学は事前連絡が必要です。以下Webサイトよりご予約を。 |
場所 | 【出津教会堂】(長崎県長崎市西出津町2633)
【大野教会堂】(長崎県長崎市下大野町2619) |
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