教えてくれた人
早稲田 佳子(ワセダ ヨシコ)さん
茶道(表千家茶道)や料理(懐石料理)などを学べる〈花滴庵〉主宰。長崎県内で和の文化を伝える教室を開いているほか、季節の茶会などを行っている。
花滴庵(かてきあん)
道教室(表千家流)や料理教室(懐石料理)、挨拶の仕方などを学べる和の講座があり、和の文化を通して、美しい作法や暮らしに使える知識を習得できる。
家族で迎える新年に、子どもと楽しめるお正月遊びは?
昔のように羽子板やこまで遊ぶという正月遊びが少なくなりました。ですので七五三で着た着物の上げをほどき、子どもの寸法に合わせて、お正月に着物を着せてみませんか?家族全員で着物が楽しめるようになると、おのずとお正月の遊びがついてくるのではないでしょうか。
人日の節句…新年行事がひと段落ついた一月七日に、七草粥を食べて豊作と無病息災を祈る
七草はセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの七種の野の薬草です。野菜が少なかった古代に、野山の若菜を摘んで、お粥の中に入れたのが始まりです。最近はその時季になると、お店で七草が購入できます。さっと湯でて、包丁で叩いてお粥に混ぜてください。素朴な味は、お正月の食べすぎで疲れた胃に優しいと言われています
鏡餅を開いた後のお餅はどのようにいただくといいですか?
鏡開き…正月に神様(年神)や仏様にお供えした鏡餅を開いて(割って)食べる行事
鏡餅を開いた後のお餅は、焼いて醤油につけたり、きな粉をまぶしたりと、お餅のエネルギーと共に、栄養素をたっぷり含んだ食品と一緒にいただきましょう。お餅を食べることで、冬を無事に過ごせる健康な身体を作れます。
門松や注連縄飾りを焼く「どんど焼き」に参加したいのですが、長崎はどこで行われていますか?
どんど焼き…旧暦のお正月にあたる1月15日に行われる開運行事で、注連縄や書初めなどを燃やす
最近は大きな焚火が出来なくなり、どんど焼きをする所が少なくなりました。2月3日は、長崎市寺町にある興福寺で節分の鬼火焚きをしていますので、長崎市にお住まいの方は、そちらに参加しても良いと思います。
「成人の日」に祝う新成人を迎えた方への贈りものは、どんなものが喜ばれますか?
成人の日…大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする新成人を祝い励ます日としてできた祝日
大人の入口に立つ若い人達に、大人としてのしっかりした挨拶の場で必要なものとして、チリメンの風呂敷やのし袋を渡す時に使う袱紗、珠数を入れる袋などはどうでしょうか?風呂敷にも贈る相手の名前の染め抜きがあれば、とても喜ばれると思います。
「小正月」にいただく小豆粥の作り方を教えてください
小正月…旧暦でいう元旦にあたる日で、一月十五日ごろを指し、無病息災を祈り小豆粥を食べる
(1)小豆は虫喰いや水に入れて浮いてくるものを捨てて、一晩水に漬けてください。
(2)水に漬けた小豆を、七分位の柔らかさになるまで、茹でておきます。
(3)茹でた小豆にお米と水を加え、通常のお米の水加減より多めにしゆっくり炊いてください。
「大寒」がある冬に、少しの工夫で寒さをしのげる方法を教えてください
大寒…一月二十日ごろを指し、一年の中で一番寒いと言われる一日
お寿司屋さんにある様な両手いっぱいの大きな湯呑みを使ってみてください。まず熱湯を入れて湯飲み自体をよく温め、それからお茶を入れて飲んでください。冷えた手から温かさが身体と心に伝わります。またトロリとした葛湯(くずゆ)も、飲むと体が温まりやすいのでオススメです。
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